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花粉症の鼻水・鼻づまりに効くツボ5選 解消・改善方法を紹介

花粉症の鼻水・鼻づまりに効くツボ5選 解消・改善方法を紹介

毎年花粉症に悩まされる、そんな方は少なくないでしょう。鼻水、目のかゆみ、くしゃみなどの症状がいったん始まると、QOL(生活の質)が大きく下がってしまい、毎日の仕事や家事も手につかない……なんてこともありますよね。

今回は、そんなつらい花粉症の症状を和らげるツボをご紹介。スキマ時間に自分で押せるツボの箇所や、押すときの注意点をお伝えします。毎年のようにあなたを悩ます花粉症が、セルフケアによってラクになるかもしれません。鼻水や目のかゆみがつらいけれど、薬を持っていない……そんなときにも、ぜひ実践してみてくださいね。

教えてくれたのは…
髙田 久実子先生
髙田 久実子先生
こどもと女性のためのめぐり鍼灸院 院長

鍼灸師、全日本鍼灸学会認定鍼灸師、日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。25年以上東京女子医科大学東洋医学研究所鍼灸臨床施設に勤務(現在は非常勤)、2019年に千葉県松戸市で「こどもと女性のためのめぐり鍼灸院」開院。現代医学と東洋医学の観点から患者さんに適した施術を行う。痛みやコリだけでなく女性のライフステージに合わせた施術や小児はり、顔面神経麻痺の鍼治療にも力をいれている。

この記事でわかること

  • 東洋医学における花粉症の分類について
  • 鼻水・鼻づまりなどの花粉症の症状を和らげる5つのツボ
  • その他プラスアルファで取り入れたい3つのツボ
  • 日ごろからできる花粉症対策

鼻水・鼻づまりに効くツボを知る前に知っておきたい花粉症のタイプ

花粉症の症状として現れる、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどは、東洋医学的には「水分代謝の異常(水毒/すいどく)」と考えます。鼻や目、気管支などに水分が蓄積された結果、つらい症状に悩まされる、ということです。

また、東洋医学的な観点では、花粉症は主に2つのタイプに分類されます。ひとつは、水のようなさらさらした鼻水が出る「寒タイプ」。この場合は、体に冷えがあると考えます。お灸など、体を温めるアプローチを行うと、症状が和らぎやすいタイプです。

もうひとつが、粘り気のある濃い鼻水が出る「熱タイプ」。熱タイプは頭痛を伴うことが多いため、首へのアプローチを同時に行うと、体が楽になることが多いです。また、鼻水が副鼻腔に溜まってしまう症状が出ることもあるため、熱タイプの花粉症では、耳鼻科での治療も並行しながら、東洋医学的なアプローチを行っていくのがベターです。

東洋医学では、花粉症がもたらす具体的な症状に応じて、「寒タイプ」「熱タイプ」に分類しながら、鍼灸治療によって体質を根本から改善していきます。

今回は東洋医学の考えに基づき、ちょっとしたスキマ時間を生かして自分でできる、簡単なツボ押しの方法をご紹介します。

ツボは「痛気持ちいい」を探そう

ツボを刺激するとき、爪は立てずに指の腹を使いましょう。「軽く押しては離す」という刺激を5回ほど繰り返します。1回の刺激につき、3~5秒程度が目安です。ツボの周囲で、「痛気持ちいい」と感じる箇所を探すのがコツです。

強く押したり、ツボ押しの回数が多くなりすぎたりすると、翌日にもみ返しのような症状や内出血が起こることがあります。やりすぎない範囲にとどめながら、日々継続することが大切です。

さっそく実践!花粉症に効くツボ5選

花粉症の症状に効果を発揮するツボを5つご紹介します。イラストも参考にしながら、硬くなっていたり、コリを感じたりする部分を探してみてください。

鼻炎症状には「合谷」

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「合谷(ごうこく)」のツボは、鼻炎の症状を改善させるだけでなく、目の疲れなどの顔面部の症状によく用いられ、効果的です

合谷は、手の甲側で親指と人差し指の骨が合流するところで、やや人差し指寄りに位置します。反対側の親指を使って、人差し指に向けて押してみましょう。

東洋医学では、体には12本の経絡(けいらく)があると考えます。そのうち、鼻を通る「手の陽明大腸経(ようめいだいちょうけい)」という経絡上にあるツボです。

鼻水や鼻づまりに即効性がある「迎香」

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鼻水や鼻づまりに効くツボが「迎香(げいこう)」です。合谷と同じく、鼻を通る「手の陽明大腸経」という経絡上にあることで知られています。

位置は、小鼻の脇のくぼみ。人差し指で押すと、鼻づまりの改善を促します。即効性があるので、覚えておくとよいツボのひとつです。顔面部は皮膚が薄いため、内出血しやすいので力加減には要注意。顔やその周辺を押すときは、あまり強く押さず、やさしく押すようにしてくださいね。

目の充血やかゆみに効果を発揮する「晴明」

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「晴明(せいめい)」は目が充血したり、かゆくて仕方がなくなったりするなど花粉症の症状がつらいときに、効果を発揮するツボです。

晴明の位置は目頭と鼻の間で、目頭から2㎜くらい鼻に近い場所です。人差し指、または、中指を使って、鼻のほうに向けて押してみてください。爪が長いと危険なので、指の腹を使って軽く押すようにしましょう。

耳ツボ「外鼻」「内鼻」にも注目!

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花粉症に効くツボは顔だけに限りません。耳珠(じじゅ)と呼ばれる、外耳道(がいじどう)の入り口の出っぱり部分にある「外鼻(がいび)」「内鼻(ないび)」と呼ばれるツボも、鼻炎症状がある場合にはおすすめです。

それぞれ単独では押しにくいので、耳珠をつまむようにすると、外鼻と内鼻の両方を刺激することができます。綿棒や指先などで圧迫してみるのもおすすめ。ただし、耳のツボは反応の有無が重要となります。押してみて「痛気持ちいい」という感覚が得られるどうかをチェックして、反応があれば、ツボ刺激を続けてみてください。

また、耳のツボは継続的に弱刺激を加えることで、より効果を発揮します。耳ツボシールを貼ってみるのも良いでしょう。耳ツボシールを選ぶ際は、シールと刺激部がしっかり一体化したものを選んでください。粘着力が弱い場合、シールが耳の中に落ちてしまうこともあるので、注意が必要です。

プラスアルファで取り入れたい「印堂」「攅竹」「天柱」

花粉症に効果のあるツボを5つ紹介しましたが、そのほかにもおすすめのツボをまとめてご紹介します。

  • まずは「印堂(いんどう)」です。
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印堂は眉間の中央に位置するツボで、鼻づまりなどで熱のこもったような場合に効果的です。親指や中指で押してみてください。

  • 「攅竹(さんちく)」も、プラスアルファのツボとしておすすめ。
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攅竹は、眉頭のすぐ下の、ちょうどくぼんだところに位置しています。中指などで押すと押しやすく、花粉症による目の症状だけでなく、鼻炎症状にも有効なツボです。

  • 最後は、「天柱(てんちゅう)」
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ちょうど首の後ろ、うなじの生え際部分の両外側にへこんだところがありますが、そこが天柱です。天柱への刺激は、顔面部の血流を促すことで、鼻症状や顔面部の水分代謝も促します。親指を当て、頭を外すように上へ押し上げてみてください。首や肩のこりや頭痛にもよく効くので、基本の5つと合わせて用いると効果的です。

花粉症体質を変えるために、自分でできることは?

つらい花粉症体質を変えるために、ツボ押しのほかにも、日ごろ意識できることはないのでしょうか。

先にも述べたように東洋医学的には、花粉症の症状は「水分代謝の異常」。症状が出やすい人は、日ごろから水分の摂りすぎに気をつけましょう。また、体を冷やさないようにすることも大切です。

さらに、大腸経の経絡に対するお灸も、効果が期待できます。ご紹介したツボのなかでは、合谷がおすすめ。手のツボなので自分でも据えやすく、セルフケアに適しています。お灸はドラッグストアなどでも手軽に購入できるので、特に「寒タイプ」の花粉症の方は、ご自宅で「セルフお灸」にチャレンジしてみてください。

一方、鼻炎症状が強い、もしくは、頭痛などがある場合は、副鼻腔炎になっている可能性があります。当てはまる方や、不安に思う方は耳鼻科を受診するようにしましょう。

ツボ押しを行うのに、最適な時間や場所は特にありません。症状が出始めたときにすぐに押すと、その場で症状が和らぐこともあります。自分にはどのツボが効きやすいのか、反応をみていろいろ試してみても、新たな気づきがありそうですね。

いつでもどこでも自分でできて、即効性も期待できるのが、ツボ刺激のいいところ。まずは基本の5つから、ぜひ試してみてください。

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CREDIT
取材・文:HELiCO編集部 イラスト:南 夏希

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