調剤薬局でもらうお薬代の明細書、見たことありますか?
明細に書かれている点数。これは調剤報酬点数といって、厚生労働省によって定められています。国民の誰もが平等に治療を受けられるように、お薬の値段や薬剤師の技術料金は国で定められているのです。薬の効き目の強さは、裏を返せばカラダの調和を乱す異物にもなりえます。100%の安全管理を行うために、ガラスの向こう側では、そのための知識や技術をもった薬剤師が厳正な調剤・鑑査を行っています。
みなさんのお財布は、国のお財布につながっています。
明細書に書かれている保険点数は、1点=10円で計算します。この保険点数の総合計に10円をかけた金額が、実際の保険調剤にかかる医療費。みなさんが支払う金額が保険適用分を除いた3割なので一見小額に感じますが、残りの7割は国民から徴収した保険料や国庫から国が補っているのです。近年は、この国が補填する医療費が増大し、社会問題となっています。些細なことでもすぐに医者にかかったり、薬を飲み残して大量の薬をムダにしてしまったりすると、国のお財布は大きなダメージを被ります。みなさんの努力で、少しでも薬のムダを減らせたら、国の医療費を減らすことができる。そんな目でこの点数を見てほしいと思います。
お薬を飲まないと、もったいない。その意識がお薬のムダをゼロにする
忙しくて飲み忘れたり、子供が嫌がって飲んでくれなかったり。処方されたお薬が正しく飲めないことは、誰にでもよくあります。患者さまの服薬状況を把握し、飲み忘れが多ければ処方変更を、残薬がたくさんあれば処方調整を提案する。見えないムダをできる限りなくすことも、調剤薬局の大切な役割です。この細かなアクションの積み重ねが国の医療費削減に貢献します。アイセイ薬局では、患者さまの服薬状況と飲み残したお薬の金額を「見える化」する電子お薬手帳アプリ「おくすりPASS」を独自開発。お薬のムダ撲滅のために、日々取り組んでいます。
1円安い野菜を選ぶあなたが、ジェネリック医薬品を選ばないなんて。
増大する国の医療費は、次世代を担う子どもたちに重い負担を残すことにつながります。家庭の医療費、そして国の医療費を減らすためにできること。それはジェネリック医薬品の選択です。
ジェネリック医薬品を使用してみたいけれど不安がある方には「分割調剤」をオススメしています。分割調剤とは、1枚の処方せんを複数回に分けて調剤すること。例えば、60日分処方されているお薬のうち、まずは7日分だけジェネリック医薬品へ変更しお試しすることができます。
安全性はそのままに、より安いお薬を提供すること。ジェネリック医薬品を選ぶことは、未来の子どもたちへの思いやりです。食材の1円2円を競うよりも、もっと大きな社会的メリットがそこにはあります。