処方箋をもらった際に、「医療機関の近くではなく、家や職場付近の薬局で薬を受け取りたい」と思う方もいるのではないでしょうか。本記事では、処方箋を提出できる薬局の見分け方や、遠方の薬局を利用する際の注意点、そして「かかりつけ薬局」や「かかりつけ薬剤師」を持つメリットについて詳しく解説します。
- 教えてくれるのは…
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- 澤村 正人さん
- アイセイハート薬局 半田青山店 店長
研修認定薬剤師/実務実習指導薬剤師/健康サポート薬局薬剤師。大学卒業後、病院・調剤薬局を経てアイセイ薬局へ入社。薬は正しく安全に使うことをモットーとしている。趣味はウォーキング。
処方箋はどこの薬局に持っていけばいい?
「保険薬局」なら原則どこでも提出可能
病院やクリニックなどの医療機関で発行された処方箋は、原則として(※)「保険薬局」であればどこでも提出が可能です。提出する薬局が医療機関の近くでなければならないという決まりはありません。ご自宅や職場の近くなど、ご自身が希望する利用しやすい薬局に、処方箋を持参してください。
たとえば、仕事の合間に医療機関を受診したけれど、薬局に行く時間がなかった場合でも、帰宅途中に自宅近くの保険薬局に処方箋を提出して薬を受け取ることができます。また、複数の医療機関に通っている場合も、それぞれの処方箋を1つの薬局にまとめて持っていくことが可能です。
(※)一部の薬剤では、取り扱うために薬局の指定や登録が必要な場合があります。事前に薬局へご確認ください。
「保険薬局」の見分け方
処方箋を受け付けている「保険薬局」とは、医師の処方箋に基づき、公的な医療保険制度を利用して、薬の提供ができる薬局のことです。保険薬局では、「保険薬局」であることがわかるよう、見えやすい場所に「保険薬局」や「処方箋受付」などが表示されており、処方箋を受け付けているかどうかを見分ける目安になります。
街中でよく見かける「調剤薬局」という名称は、この保険薬局の通称として使われているため、同じものと考えて差し支えありません。一方で、ドラッグストアなどの一部の店舗では、処方箋の受付を行っていないこともあるため、看板やのぼりの有無を確認しましょう。
遠方の薬局に処方箋を提出する際の注意点
普段通っていない薬局、とくに遠方の薬局を利用する際や、職場付近でもらった処方箋を持ち帰って、自宅付近の薬局に提出する場合には、いくつか気をつけたいポイントがあります。
公費医療制度の地域制限に要注意
子どもの医療費助成(子ども医療費)や、精神疾患、特定の感染症に関する公費負担などの「公費医療制度」を利用している場合、地域制限がある点に注意が必要です。
こうした制度は自治体単位で運用されていることが多く、県外など離れた地域で医療機関を受診したり、薬を受け取ったりすると、その場では公費負担が適用されないケースがあります。
たとえば、A県に住んでいる方がB県の医療機関を受診し、B県の薬局で薬をもらう場合、原則として、一度窓口で費用を全額支払い、後日、住んでいる自治体の役所で差額を払い戻す手続き(返還手続き)が必要になります。
公費負担制度の対象となる方は、県外など離れた地域の医療機関を受診した場合でも、普段利用している薬局や、お住まいの地域の薬局へ処方箋を提出することができます。公費負担制度を利用している場合は、受診先近くの薬局ではなく、お住まいの地域の薬局で薬を受け取ることで、手続きの手間を省ける場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
処方箋に書かれた薬の在庫がない可能性がある
普段通っていない薬局や、医療機関から離れた薬局に処方箋を提出した際に、処方された薬の在庫が、その薬局にないこともあります。在庫がない場合は、薬を取り寄せてもらったり、近隣の薬局から薬を用意してもらったりするほか、在庫のある別の薬局を紹介されることもあります。
スムーズに薬を受け取るには、事前に電話やFAX、お薬手帳アプリなどを活用して、受け取り予定の薬局の薬の在庫状況を確認しておくのがおすすめです。アイセイ薬局でも、処方箋送信サービス「おくすりPASS FAST」を提供しています。おくすりPASS FASTでは、スマートフォンから簡単に処方箋情報を薬局に送信でき、待ち時間の短縮や薬の確保に役立ちます。
おくすり予約サービス「おくすりPASS FAST」の詳細はこちら
処方箋の有効期限は4日間
処方箋には有効期限があり、原則として発行日を含めた「4日間」と定められています。4日間には、土日祝日も含まれます。金曜日に処方箋をもらった場合、火曜日には有効期限が切れてしまいます。
有効期限を過ぎたの処方箋は無効になり、薬局で薬を受け取れません。遠方の薬局を利用する際には、必ず有効期限内に処方箋を提出しましょう。
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しかし、毎回異なる薬局を利用すると、服用している薬の情報が十分に共有されず、薬の重複や危険な飲み合わせを防ぐ機能が十分に働きません。安全に薬を服用するためにも、できるだけ同じ薬局に処方箋を提出することが望ましいです。
処方箋を薬局へ持っていく際のよくあるご質問
ここでは、処方箋や薬にまつわるよくある疑問についてお答えします。
薬代はどの薬局でも同じ金額?
窓口で支払う総額は、薬局によって異なります。処方される薬自体の価格(薬剤費)は全国一律で国によって定められていますが、薬の準備や管理にかかる手数料が、薬局ごとに変動するためです。また、お薬手帳を持参したり、複数の病院の処方箋をまとめて持参したりすると、手数料が安くなる場合があります。
リフィル処方箋もどこの薬局でも提出できる?
リフィル処方箋(※)も、保険薬局であればどこでも提出可能です。薬剤師は、患者さまの体調や服薬状況を確認し、必要に応じて受診をおすすめしたり医師に報告したりする役割を担っています。そのため、継続的な服薬管理の観点から、2回目以降も可能な限り同じ薬局でリフィル処方箋を提出して薬を受け取ることが推奨されます。
(※)症状が安定している患者さまについて、医師が通院を控えても問題ないと判断した場合に、処方箋を最大3回まで繰り返し使用することができる処方箋です。
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