アイセイ薬局

No03

 

在宅医療で大切なのは、患者さまと
ドクターとの信頼関係。

鈴木 一慶
アイセイ薬局 笛吹店 店長
鈴木 一慶
鈴木 一慶

在宅訪問は薬剤師の使命であり、やるべき仕事。

薬剤師のキャリアは7年目。2店舗目の小瀬店勤務のときに、当時の店長と在宅訪問をはじめて6年目になります。今は笛吹店で店長として勤務しながら、将来は小児専門薬剤師になりたいという思いもあり、小児外来の多い昭和店にも勤務しています。昭和店は、アイセイ薬局グループが運営するグループホームと連携し、施設対応にも力を入れています。

もともと、私は『医薬協業』というアイセイ薬局の考え方に心動かされ、入社を決めました。医師とともに高齢者医療の現場に立ち会う在宅訪問は、まさに『医薬協業』そのもの。医療に携わる薬剤師としてやらなければならない仕事だと、日々、大きな使命感を感じて取り組んでいます。

患者さまとのコミュニケーションを通して、学び続ける日々。

施設訪問は月2回、ドクターが往診に来る前に訪問して、患者さま一人ひとりと向き合い、残薬の量や服薬状況、最近の体調などを聞き取ります。そして、診察に同行し、事前のヒアリングをもとにポイントを伝え、限られた時間でスムーズな診察をサポートするのが私の役目。ドクターの診察に立ち会い、患者さまと深く関わることができるので、学ぶことがたくさんあります。薬剤師のほうが話しやすいのか、薬の質問だけでなく体の不調や心配ごとを相談される方が多いですね。

また、訪問医療で特に難しいのは、服薬指導。高齢者の患者さまの場合、どんなにわかりやすく薬の飲み方や回数を説明しても、飲み忘れる方が多いので、難しいですね。薬の分包をカレンダーに貼って「日めくり式のお薬カレンダー」を作るなど、試行錯誤の毎日です。飲み忘れと同じく、気をつけなければいけないのが、誤飲。最近も、新しい飲み薬が増えた頃から胸の痛みを訴える患者さんがおられたので、ドクターに報告し、その薬の服用をストップしました。けれど、胸の痛みは変わらず、内視鏡検査の結果、薬のシートの塊が食道に見つかり、シートごと誤飲していたことが判明。早い段階で発見できたおかげで大事に至らずにすんだのですが、薬剤師として誤飲を防ぐためにもっとできることはないか、いつも頭を悩ませています。考えなくてはならないこと、大変なことは多々ありますが、頼ってくれる患者さまの信頼に応えるためにも、つねに勉強を欠かさず、努力していきたいと思います。

薬剤師ならではの視点を持つことが、ドクターとの信頼関係に。

私が担当しているグループホームの患者さまは、現在17名(最大18名入居可)。顔と名前はもちろん病歴、治療履歴、投薬状況などすべて把握しています。患者さま一人ひとりをよく知っているからこそ、なんとなく元気がないとか、いつもと様子が違うなどちょっとした異変に気づき、考えられる可能性をドクターに伝えることで、誤飲や副作用の発見につながることも。特に、薬の副作用は、症状の現れ方や現れる時期によって、ドクターであってもなかなか見極めることが難しく、たとえ副作用が出にくい薬も生活環境の変化や、ある一定の条件下では副作用が現れることもあります。薬剤師の眼で見て気になる症状、副作用の可能性を示唆し、採血をお願いしたところ薬の副作用が認められたケースもあります。そうした薬剤師ならではの視点が、ドクターからの信頼につながり、今では、処方へのアドバイスを求められるようになりました。

薬学の知識を治療に活かすのは、コミュニケーションスキル。

在宅医療で何より大切なのは、患者さまとドクターとの信頼関係です。そのために必要なのは、やはりコミュニケーション。薬学的な知識はもちろん大切ですが、その知識を患者さまの治療に活かすのは、コミュニケーションスキルです。薬の説明ひとつでも、その方に伝わりやすい言葉選びや説明の仕方が必要です。「この薬は非常に強いお薬なので」と言うと、心配性な方は服用をやめてしまうケースもありますし、「個人差があります」では、通り一遍にはぐらかされた気持ちになる方もいます。一人ひとりに合わせたコミュニケーションをできるように、もっともっと経験を積み重ねていかなければと感じています。

薬剤師と患者さまは、教え教えられる関係。

薬剤師は薬について教える仕事と思われがちですが、患者さまの言葉に気づかされたり、教えられたりすることも多く、そういう関係性を築くことが何より薬剤師としての成長につながります。学生の皆さんには、投薬実習の機会に、薬以外の話ができるように、トライしてほしいですね。私も学生時代、実習先の薬剤師の先生に「薬以外の話をしろ」と教え込まれた経験が、今に活かされています。

自分自身の目標は、小児専門薬剤師として、子どもたちの元気と健康を支えること。いつか、子どもたちが楽しく遊びながら薬のことを学べるような薬局がつくれたらいいですね。

※インタビュー内容は2022年9月時点のものです。

Point Memo

かかりつけ薬剤師として、在宅訪問も行っています

アイセイ薬局は、在宅医療に積極的に取り組んでいます。個人宅から100名以上の入居者がいる施設まで幅広く対応。往診同行、カンファレンスへの参加、終末期など、患者さまや地域状況に合わせ、柔軟な在宅サービスの提供を進めています。

鈴木 一慶
アイセイ薬局 笛吹店 店長

日本大学薬学部卒業後、『医薬協業』の理念に惹かれ、2016年アイセイ薬局に入社。同エリアの店長や仲間との交流も多く、人のつながりがあたたかいところが、アイセイ薬局の良さと実感している。家にダンベルやベンチがあるほど筋トレ好き。

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