山田:大学を卒業して最初は処方薬以外の知識を増やしたかったので、ドラッグストアに就職しました。そのうち直接ドクターに相談して、患者さまにより良い服薬指導をしたいと思うようになって。医療モール型が多いアイセイ薬局に転職して、2店舗目で新規オープンの野江店店長に就任しました。店長をやりたくて、希望を出したところタイミングが合ったんです。
柳川:私は出身大学の病院などの勤務を経て、2021年にここ「クリニックステーション野江」で「やながわ内科クリニック」を開業しました。専門分野は消化器内科です。山田さんとは開業時以来のお付き合いですが、第一印象は「親しみやすくて、やさしい人」。その印象は今も同じです。聞き上手で、僕がどんなテンションで話しても、平静に対応してくれるので助かっています。今はクリニックの経営者でもあるので、パートナーとなる周りの環境は大事だと思っています。アイセイ薬局の方は皆さん付き合いやすいですね。
山田:店長の就任ははじめてでしたので、異動したばかりの頃は、うまくやっていけるかなとドキドキ感は、ありました。このエリアは都心に近いのですが、人口も多く、ファミリー層が中心です。薬剤師としては、患者さまにお薬をお渡しするときに、そのお薬が患者さまに合っているのか確認し、ちゃんと飲めているかフォローするように心がけています。店長としては、ドクターと薬局のスタッフをつなぐという役割があります。この「クリニックステーション野江」には柳川先生のクリニックのほかに、脳神経外科と皮膚科があります。2週間に一度、昼休みに新しい薬の情報交換やドクターからお話を聞く、勉強会を開いています。各院長と問題点などを話し合って、その内容をスタッフに伝えて共有し、みんなが同じように振る舞えるようにするのも大切な仕事です。
柳川:開業する前、医師は処方せんを出したら、そこで完結するものだと思っていました。今は、山田さんから「こっちの薬のほうが良い」とか「これに替えたら患者さまにメリットがある」など、アドバイスをもらえるので、新たな発見があり、調剤薬局のイメージが変わりました。中国の漢詩に『拾遺補闕(しゅういほけつ)』という言葉があります。「見落としていた過失を見つけて、正して補う」という意味ですが、まさにドクターと薬剤師はそういう関係ですね。足りない部分をサポートしてもらっているので、パートナーとして心強いです。
山田:薬剤師は薬の文字情報と患者さまの反応でしか、効果がわからないのですが、ドクターから「こちらの症状にはこの薬のほうが良い」と聞くことも多くて。診断内容によって薬が変わることを実感できたし、日々新しい使い方を学んでいます。
柳川:距離が近いから、疑義照会も気軽に来てもらえます。大きな病院なら、そうはいきません。患者さまが不安に思っていることに答えて、山田さんにはいつもフォローしていただいています。
山田:医療モールならではといえば、例えば、柳川先生が処方された内服薬をお渡しする際に、別の病気のお話をされることがあるんです。そんなときに同じモール内のクリニックを紹介して、その症状がよくなったと聞くと、やりがいを感じます。
柳川:お子さんが皮膚科で、お母さまがうちの内科とか。ご家族でこの医療モールを利用されている患者さまも多いですね。
山田:お母さまにお子さんが着いて来られて、ほかの科に行かれてから、最後にまとめて処方せんを取りに来られるとか。対面では奥さまとお話をしているけれど、ご主人の症状の相談に乗ることもあります。クリニックとの連携が良い相乗効果を生んでいて、この医療モール全体で患者さまの健康を支えていると感じています。
山田:今後は、店長の仕事もしっかりやりながら学校薬剤師として働くとか、ドクターや看護師、ケアマネジャーとともにチーム医療の一員として、地域医療に貢献したいと思っています。患者さまの薬剤服用に対する意思をくみ取って、自分に合ったお薬を飲めるようサポートするとか、もっと患者さまに寄り添っていきたいですね。
柳川:将来的に患者さまが高齢化すれば訪問診療もはじまるでしょう。山田さんの負担も大きくなっていくと思いますが、そのときも後輩を育てつつ今と変わらないスタンスで、サポートをしてもらいたいです。
山田:はい。そのためにも、コミュニケーション能力や薬学などの専門知識を高めて、先生の期待に応えられるように、がんばりたいです。
※インタビュー内容は2022年10月時点のものです。
医療モール型はとにかくドクターと距離が近い!
アイセイ薬局は、30年以上も前から医療モール事業を手掛けてきたパイオニア。現在170箇所以上と業界トップクラスの実績を誇っています。また、薬剤師と薬局を身近な存在にするための取り組みも実施。地域密着型の店舗展開を活かし、近隣の医療従事者と密接に連携することで、病気の治療と向き合い、地域の方々の健康をサポートしています。薬がいらないときも、必要とされる薬局になりたい。それが私たちの想いです。
山口県出身。大学卒業後、ドラッグストアに就職し、2019年アイセイ薬局に転職。河内天美店を経て、2020年12月から現職。休日は夫と食べ歩きや旅行を楽しんでいる。イタリアで食べたシーフードピザの味が忘れられない。
「人と比べなくていいよ」という
店長からの励ましの言葉を胸に刻んで。
尾形 由佳
ヘルプで入った店舗で出会って、
家族になりました。
馬場 奨太 / 馬場 佑衣
帰宅してから、両親に話を聞いて
もらうことが心の癒しです。
市川 真衣
仕事もプライベートも
自分らしく、充実しています。
阪本 雄大
社内サークルで、海へ、山へ。
ありのままの自分でいられる時間。
鎌田 真翠
“医療人”として、
地域の患者さまに寄り添いたい。
鈴木 惠理
ドクターと密に連携し、
医療モール全体で患者さまを支えています。
山田 遼子
在宅医療で大切なのは、患者さまと
ドクターとの信頼関係。
鈴木 一慶
新入社員研修のおかげで、
社会人への気持ちの切り替えがスムーズに。
染谷 僚人
楽しく仕事ができる雰囲気づくりで、
やる気に火をつける。
板倉 由樹人
多くの薬剤師に影響を与えられる
やりがいを感じて。
錦 夕佳
薬局DXの時代だからこそ、
患者さまへの“寄り添い”を大切に。
藤井江美