用法用量を守る。それが正しい服用です。
正しい服用を守れば、お薬が持つ効果を安全に、最大限発揮できます。
方法
飲み薬は原則コップ1杯のお水で飲む。
薬に合った正しい飲み方が大切。
量
自分の判断で飲む量を
増やしたり減らしたりしない。
期間
指示があった期間は服用を続ける。
治ってきたからといって、
自分の判断で服用を中止しない。
タイミング
起床時、食前、食後、食間、就寝前など、
指示された服用の時間を守ろう
飲み合わせ
いっしょに飲んではいけない薬、
食べ合わせがよくない食品に注意。
食前 |
食事の20~30分前 □食べ物や胃酸の影響を受けたくない薬 |
食間 |
食事を終えてから2時間後 □刺激が少なく、空腹の状態で飲むと吸収が良い薬 |
食後 |
食事の20~30分後まで □食べ物と一緒のほうが、吸収や効果がよい薬 |
食直前 |
食事の直前(目安は、箸をもつ直前) □食物が体に入ると同時に効果を期待したい薬 |
食直後 |
食事の直後 (目安は、食事が終わって箸をおいたらすぐ) □胃腸障害を生じやすい薬 |
就寝前 |
就寝30分位前 □睡眠薬や便秘の薬など |
「○時間おきに内服」「○時に内服」といった時間を指定される場合があります。検査前投与のお薬の時間を間違えて服用すると、検査ができない場合も。
頓服薬(とんぷくやく)と呼ばれている、解熱剤や咳止めなど、その症状が出た時だけ服用するお薬のこと。
1週間なら1週間、指定された日数分すべてを飲みきること
用法用量どおりにお薬を服用している人は全体の2~3割と言われています。ムダになっているお薬の総額は、なんと年間約500億円。(日本薬剤師会調べ)また、自分の判断で途中で服用を中止することで、病気が早く治らず、治療が長引くケースも。お薬は用量用法を守ってこそ効果を発揮します。処方されたお薬はすべて飲みきりましょう。
お薬の効き方は、人それぞれ異なります。
その人の置かれた状況や体の大きさ、その日の体調まで影響してきます。
年齢、体重、喫煙などの生活習慣、過去の病歴、妊婦かどうかなど、複合的な要素によって、お薬の効き方や影響は変わります。まずは、医師や薬剤師にきちんとあなたの体の状況を伝えることが、よりよい治療を受けるための第一歩です。
1.個人の状況に合わせて、お薬の使用を考える
2.副作用などのリスク回避を行う
3.治療効果を高める服用のアドバイスを行う
お酒を飲み続けていると、肝臓の代謝機能が高まり、お薬は効きにくくなります。ただし、アルコールの
摂取しすぎで肝臓の機能が
低下している場合、お薬の
効果が強くなります。
母体を通じて、お子さまの成長にお薬が影響をおよぼす可能性が。妊娠中の場合は、妊娠週数によって、その影響の度合いは変化すると言われています。
体が未発達のお子さまは、お薬を分解したり排泄したりする能力が弱いため、一般的にお薬の影響をうけやすくなります。
喫煙は酵素を活性化し、より多くのお薬が代謝されます。そのため、お薬によっては効きにくい場合があります。また、禁煙すると薬が効きやすくなる場合があります。
同じ成分のお薬や、似たような成分のお薬などを使用すると、副作用やアレルギーを起こすリスクがあります。
肝臓や腎臓の疾患をお持ちの方は代謝能力が低下しているため、お薬の効きめが変わることがあります。他にも注意の必要な疾患があります。
脳などの中枢神経に作用する向精神薬や眠くなる作用を持つかぜ薬など、使用を控えたほうがよいお薬があります。
肝臓や腎臓の働きが低下し、長期間、複数のお薬を使用していることも多いので、お薬が体内にとどまる時間が長くなり、副作用のリスクが高まっています。
他にも注意が必要なこともあります。医師や薬剤師からの質問にしっかりお答えいただくことで、リスクの軽減につながります。 |
1つずつ飲めば問題ないお薬でも、お薬どうしの飲み合わせや、お薬と食品・飲料との食べ合わせによっては、よくない影響が出る組み合わせがあります。この影響を相互作用といい、注意して防がなくてはいけません。
組み合わせはさまざま
Aのお薬
Bのお薬
Aのお薬
食品・飲料
相互作用で起こること
《効きめが強くなりすぎる》
副作用が出やすくなったり
胃腸や肝臓の障害を起こすことがあります。
《効きめが弱くなる》
お薬の効果が抑えられ、
病気が治りにくくなります。
他の病院で処方されたお薬を服用している方、市販薬や健康食品、サプリメントなどを利用している方は必ず医師や薬剤師にお伝えください!
薬剤師は相互作用を防ぐため、処方せんをよくチェックするだけではなく、過去の薬歴やお薬手帳に書かれた情報を確認しています。お薬手帳をお持ちでない場合や記録されていないお薬がある場合には、薬剤師にお知らせ下さい。
アイセイ薬局グループのWebアプリ「おくすりPASS FAST」は、スマホから処方せんを送って待ち時間を短縮できるだけでなく、持ち歩くのが面倒だったおくすり手帳をスマートフォンでいつでも持ち歩くことができます。
さまざまな医療機関で出されたお薬を一括管理できるだけでなく、飲み忘れ防止お知らせメールや、服用した、またはしなかったお薬を、画面をタップするだけで管理できます。
食品との組み合わせも要注意
お薬によっては、食べものや飲みものとの飲み合わせによってお薬の効果が変化する場合があります。服用中のお薬と飲み合わせの悪い食品には注意が必要です。以下の例だけでなく、これ以外でも相互作用を引き起こすことがありますので、不安なときは医師や薬剤師にご相談を。
グレープフルーツジュース
マグロ(ヒスチジン)
チーズ(チラミン)
コーラ・コーヒー
納豆・青汁(ビタミンKを多く含む食材)
アルコール
牛乳・ヨーグルト
炭酸飲料
セントジョーンズワート (セイヨウオトギリソウ)