2025.07.22

2025年7月号

アイセイ薬局では、当社グループの最新ニュースを紹介する『AISEI百景』を発行しております。Vol.22(2025年7月号)では、グループホームの入居者さまに安心してお過ごしいただくための多職種連携の取り組みを特集。そのほか、プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」に所属する「アルバルク東京」との取り組み、『ヘルス・グラフィックマガジン』最新号についてご紹介します。

施設・薬剤師・医師・看護師の連携でつくる、自宅と同様に過ごせる環境

円滑なコミュニケーションと服薬管理で入居者をサポート

アイセイ薬局グループでは、同グループの株式会社愛誠会が運営する介護施設において、施設ごとに担当薬剤師を配置し、診療同行や薬に関する不安・お悩みなどに対応。服薬管理の面で薬局と施設が緊密に連携を取り、さまざまな施設に対応できる体制を強化しています。今回はグループホームにおける多職種連携の取り組みをご紹介します。

※グループホームは地域密着型サービスの一つで、認知症をお持ちのご高齢者に自宅にいるのと同じようにお過ごしいただく、少人数制の居住施設。

患者さまも介護者もより良い状態になるように

アイセイ薬局 相模が丘店
金田美保

担当しているのは「はなまるホーム座間(以下、ホーム)」の1階の入居者さまで、最大9名です。月に2回、医師の訪問診療に同行。薬局で薬を用意し、数日後に配薬に出向いています。

—診療同行時の対応
診療の前に介護スタッフさんから、体調、ご家族のご意向、介護時のお困りごとなどを聞き取り、必要に応じて医師に提案しています。例えば、便秘で前回下剤を増やした方が、逆に下すようになってしまったという状況があれば、下剤の減量を提案します。最近では、花粉症の薬を飲んでいた方が、そろそろ症状も落ち着いてきているということで、中断の提案を行いました。また、診療同行時に処方意図などもうかがえるので、とても勉強になりますし、その後の患者さまの状況を確認する際にも役立ちます。

—ホームとの連携
診療の後、薬の変更点などを一覧にまとめて介護スタッフさんにお伝えしています。配薬時にも、あらためて変更点の確認や、新しく出た薬の注意点などを説明します。薬の変更があった方については後日、電話で服薬状況や副作用の有無等を確認することもあります。他にも薬に関する相談・お問合せをいただくことがありますが、錠剤の嚥下が難しくなったときに、粉砕しても問題ないかといった質問が一番多いです。ささいなことでもどんどんご質問いただき、一緒により良い状態にしていけたらと思っています。

—個人在宅とグループホームで異なる点など
独居やご高齢世帯で認知機能が低下している方だと、服薬が難しかったり、正確な情報の聞き取りができないことも多いです。ホームの場合、介護スタッフさんから詳しく聞けるので、より良い状態になるように減薬や剤形変更など処方提案につなげていけるのがメリットだと思います。

—力を入れていること、今後取り組みたいこと
コミュニケーションを通じて、より安全に薬をお使いいただけるように、また、ポリファーマシー解消に向けても取り組んでいきたいと思います。薬の種類、回数、服薬タイミングなどを工夫して、患者さまだけでなく、介護者の負担も軽減できるような提案ができればと考えています。関わるすべての方から、気軽に相談してもらえる薬剤師でありたいです。

困ったときに頼られる薬局・薬剤師に

神奈川支店 在宅リーダー
山口陽平

クリニック・居宅介護支援事業所等との窓口となったり、訪問診療の同行、店舗のサポートなどを行っています。

—ホームでの連携
介護スタッフさんがサポートしてくださるので、しっかり服用できているということを前提に、患者さまの状態や薬の効果等を確認して、減薬の提案などを考えることができます。認知症症状をお持ちの場合、ご本人からうかがうのは難しいことも多いのですが、介護スタッフさんから細かく共有してもらえるので、例えば、ふらつきや日中の傾眠がみられる場合には薬の影響を考えたり、薬を飲み込むのに苦労している場合には、できるだけご本人も飲みやすく、介護者も負担が少ない形に改善できるように心掛けています。事前にホームと連携した上で、訪問診療に同行することによって、円滑に薬の変更、重複や相互作用の防止につながる提案ができているのではないかと思います。

—目指す姿
「とりあえず山口さんに聞いてみよう」という存在になれたらと思っています。どんなささいな情報でもそこから薬・健康のことにつなげていくのが薬剤師の役割ではないかと思いますし、困ったことがあればまず相談できるという存在になりたいです。

安心できるホームであるために

はなまるホーム座間 施設長
飯塚拓也

—薬局・薬剤師との連携
訪問診療の前後に連絡の場を設けていて、入居者さまの普段の様子、服薬状況などをお伝えしたり、薬の変更や新しい薬が出たときには、特に詳しく説明いただいたりしています。新しい塗り薬が出たときに、合わないときは赤くなってしまうことがあるので注意してほしい、と薬剤師さんから事前に聞いていたので、症状が出たときにすぐに止めて医師に報告できたといったことも何度もあります。最近は、ケアプランの更新時などに、薬剤師さんにもサービス担当者会議に出席してもらうようにしています。同じグループということで、連絡・連携の取りやすさは感じています。ちょっとした困りごとでも気軽に相談できたり、突発的な対応でも頼みやすいです。

—医療関係者との連携
発熱などの症状はもちろん、表情が良くないとか、いつもはリビングに来て元気にお話しされる方が寝込んでいるとか、少しでも様子の変化や心配なことがあったら、介護スタッフの中だけで完結させず、医師・訪問看護師・薬剤師の方に迅速に相談、必要に応じてご家族にも共有するようにしています。

—ホームとしてありたい姿
家庭的で和やかな雰囲気を大事にして、手作りの食事など、入居者さまができることを一緒に取り組んでいます。ちょっとでも笑顔になるような、ほっとできるホームでありたいと思います。

訪問診療医、訪問看護師のおふたりにもお話をうかがいました。

まこと在宅クリニック神奈川県央
石川幸輔先生

—訪問診療(在宅医療)に携わる医師として
科をまたぐような幅広い知識が必要だと思います。
入院や外来とは異なる「訪問」だからこそ、一歩踏み込んだ会話などが患者さんやご家族とできると思っています。親しみやすさや話しやすさも重要と考えます。

—個人在宅と施設での診察の違い
施設の方が同じ時間内で診る患者数は多いですが、診療前に患者さんの最近の動向を連絡してくださっているため、ある程度効率的に見ることができると思います。一方で、連絡のあった部分だけを診がちになってしまうこともあります。患者さんが何か普段と違うことを訴えていないか、よく聞くことは共通していると思います。

—ホームでの診察に、薬剤師が同行することについて
その場で必要な薬剤について相談ができるのは非常に心強いですし、事前に患者さんごとの残薬などを確認してくれるので、効率的に業務ができて非常に助かっています。

—施設スタッフ、訪問看護師、薬剤師との連携
電話連絡やFAXでのやり取りのほか、処方せんや患部の写真など、画像を共有できるツールを使い、情報交換しています。患者さんの状態や処方せんなどには、速やかな返事を心掛けていますので、タイムリーな連携ができているのではと思います。

アンサンブル訪問看護ステーション
看護師・千葉智子様

—ホームでの業務内容
原則、週に1度訪問し、体調管理を行います。看て、聴いて、触って、フィジカルアセスメントにより異常の早期発見に努めています。何かあればその場からドクターに報告し、入居者の皆さまが安心してお過ごしいただけるように努めています。必要に応じて、緊急訪問による対応もあります。医師の指示により、必要なときには医療保険による訪問看護に切り替え、連日の点滴や処置を実施しています。

—施設との連携で気を付けていること・重視していること
施設の介護職員さんと十分に情報共有をし、入居者さまとご家族に安心していただけるように連携を取っています。看護師が訪問しない日でも継続的にケアができるように、介護職員さんとのコミュニケーションを大切にしています。病状や継続していただききたい処置などについては、わかりやすい言葉でご説明するように心掛けています。

気がつけば また伸びている。
ヘルス・グラフィックマガジン Vol.56「爪と毛」

予防医療のための有益な情報や、セルフケアに役立つ健康情報を、当社の強みである「デザインの力」を発揮して、わかりやすく魅力的に紹介する『ヘルス・グラフィックマガジン(以下HGM)』。毎号ひとつの症状にフォーカスし、専門家によるメカニズムの解説や改善方法などの情報を、楽しいビジュアルとともに紹介する季刊フリーペーパーです。

いつの間にか伸びていて、放っておくと折れたり痛んだりする爪と毛。手入れが面倒に感じることもありますが、体にとって重要な役割を担っています。また同時に、外見を大きく左右するものでもあるからこそ、その不調やトラブルは私たちの生活の質(QOL)に直結しがちです。HGM最新号では、不調やトラブルの予防、対処法など、爪と毛を大切にするためのヒントをお届けします。

知ればもっと大切になる
爪と毛のはなし

見た目は全く違いますが、実は構造が似ている爪と毛。普段あまり意識しないかもしれませんが、爪は物をつかんだり、歩いたり、力加減を調節したりするのに欠かせない存在。指の骨は爪の中央部分までしかないので、指先にかかる力は爪で支えています。毛は頭や鼻、目などそれぞれの部位で役割があり、衝撃や紫外線から守ったり、異物の侵入を防いだりするだけでなく、体内の有害物質を毛髪に取り込み体外に排出する役割もあります。手のかかる爪と毛ですが、私たちにとってなくてはならない大切なものです。

自分でケア? 病院で診てもらう?
爪トラレスキュー

ささくれや二枚爪などの「爪トラブル」の経験がある人は多いかもしれません。自分でケアできるものから医療機関の受診が必要なものまで、代表的な症状とその原因、セルフケアや受診のポイントなどをご紹介します。正しい爪切りはトラブル対策にもなるそう。この機会に、ご自身の爪切りを振り返ってみましょう。痛みを伴ったり変色している場合は、病気が隠れていることもあるので、放置せずに医療機関を受診してください。

このほかにも、頭皮の血行を良くするヘッドマッサージ、爪と毛にも大切なたんぱく質がとれる簡単作り置きレシピ、「やりすぎ」と「やらなすぎ」のNGヘアケア、薄毛・脱毛のメカニズムと治療法など、「爪と毛」にまつわる情報を“正しく・わかりやすく・楽しく”紹介してします。

【メイン監修】入澤亮吉先生(東京医科大学病院 皮膚科 講師)

★HGM「爪と毛」号およびバックナンバーのデジタル版はこちらからご覧ください。

皆さまの健康と笑顔のために 健康について楽しく学ぶ

アルバルク東京とコラボイベント開催

アイセイ薬局はプロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」に所属する「アルバルク東京」が実施している、よりよい未来づくりに貢献する社会的責任プロジェクト「ALVARK Will」の活動に賛同し、社会課題・社会問題の改善のために、2023年10月から、「SDGsパートナー」として取り組んでいます。

アルバルク東京のホームゲームにおいて、野菜摂取量・体組成・血管年齢などを気軽に楽しく健康チェックできる特設ブースを出展。21試合で、のべ1万名以上にご参加いただきました。また、アリーナグルメとして当社管理栄養士監修『カラダ想いの具だくさんミネストローネ』を販売。さらに、今シーズンは会場の外にも活動の場を広げ、2つのお子さま向けコラボイベントを開催しました。

お薬を正しく楽しく学ぼう! ~テーマ:アンチ・ドーピング

4月6日 国立代々木競技場第一体育館

テーマは「アンチ・ドーピング」。カードゲームを通じて、アスリートになりきりながら楽しく学んでいただいた後、当社のスポーツファーマシストが薬やサプリメントを使用する際の注意点やアンチ・ドーピングについてお話ししました。

薬剤師セミナー&ダンス体験

6月8日 クリニックステーション東雲

アイセイハート薬局 東雲店の薬剤師が「熱中症」をテーマに、クイズを交えて解説。お子さま、保護者の皆さまにも積極的にご参加いただきました。

その後、アルバルクチアリーダー、マスコットのルークと一緒に、元気いっぱい、楽しくダンスを体験いただきました。

アイセイ薬局は引き続き、健康管理の身近なパートナーとして、お薬による治療のサポートだけではなく、予防や未病の段階からの健康サポート等も推進していきます。

アルバルク東京について
東京都を拠点として活動するB.LEAGUE所属の男子プロバスケットボールクラブ。2021-22シーズンより社会的責任プロジェクト「ALVARK Will」を立ち上げ、地域やコミュニティの抱える課題やニーズに応える活動を実施。
●「ALVARK Will」について詳しくはこちら

編集後記

今回は、「はままるホーム座間」の近隣で撮影を行いました。和気あいあいと、日頃からのチームワークの良さを感じさせる3人。患者さま・入居者さまにより良い状態でお過ごしいただけるように…という想いと笑顔が印象的でした。

施策に関するご質問や取材のご依頼はこちらから

株式会社アイセイ薬局 コーポレート・コミュニケーション部
担当:原田・蛎崎(かきざき)
TEL:03-3240-0250 E-mail:koho@aisei.co.jp

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