1時間も待ったのに、診察の時間はたった5分。たくさんの患者さまが押し寄せる優れた医院ほど、診察時間は短くなってしまいます。
医師の存在をもっと身近にするために、薬局ができることはないだろうか。
それが、地域の医師を招いて講演会を行う「からだゼミナ〜ル」です。
医師の専門分野を中心に講演してもらうことで医師のことを患者さまに知ってもらったり、日ごろは聞けない健康に関する悩みを医師に質問したりすることで、病気を予防するための知識を貯える場を提供しています。
診療科の分け方といえば、外科、内科、小児科といったものを思い浮かべます。でも、医師にはこれまで経験を積んできた専門分野があります。
同じ内科でも“循環器内科”“呼吸器内科”“消化器内科”など、いろいろな専門医がいます。こうした詳しい表記を見ることで、私たちは、「この悩みならこの先生に診てもらえばいいんだ!」と判断できますよね。
「からだゼミナ〜ル」が、他の健康セミナーや講演会と異なるのは、その「身近さ」。
テーマはどなたでも興味がありそうなものを選び、講師はアイセイ薬局との関係が深い医師が努めます。だから、会場はとてもアットホーム。「なかなか人には話せない」、「受診するべきなのか?」という悩みがある方も、お気軽にご参加ください。質問や相談も無料です。
講師である医師のお話が始まりました。どんな専門的な内容なのかと思いきや、難しい話は一切ナシ。日常生活で実践できることを、患者さまの目線で誰にでもわかる言葉で話す医師に、みなさんぐいぐい引き込まれて行きます。
医師によっては、クイズ形式で参加者の皆さんと対話しながら進行したり、症状の具体例を見せながら伝えたり、といったさまざまな工夫をこらして話をしています。
ひと通り話が終わると、質疑応答に。普段の診察では時間がなくて詳しく聞けないことや、ご自身の体に関する悩みまで、みなさんここぞとばかりに質問をぶつけます。普段の診察なら診察代がかかってしまうような相談でも、このイベントで聞けばお金はかかりませんので。参加者のみなさんは、イベント内容に興味を持ってきて下さった方たちですから、お互いに悩みの内容も近く、質問内容に共感。最後は「いっしょに治そう!」といった妙な連帯感が生まれることもしばしば。
質問に答え、イベントが終了する頃には、医師のことをとっても身近な存在に感じてもらえます。お医者さんも普段は一人の市民。話してみればとっても気さくで、頼りがいのある人ばかり。地域の人にとってのかかりつけ医を作ってもらえたら、うれしいです。
知りたかったことが学べて、同じ悩みを抱える人と悩みを共有できて、医師が身近な存在になる。「からだゼミナ〜ル」は、医師が話をするだけのイベントではありません。地域で開業される先生方は、皆さん元々は大きな病院で、専門性の高い治療を行っていた医師ばかり。
そんな医師と患者さまの関係を深めることで地域医療を活性化し、より効果的な医療を目指す。地域にとって薬局が果たす役割は広がっているのです。